オソレナガラ 世界バレー

ロンドンオリンピックで銅

ワールドカップで銅

グラチャンで銀

 

悪くない成績である。

 

すべては緒戦アゼルバイジャン戦に

負けたこと。

 

だめ押しはクロアチアに負けたこと。

 

さらにドイツに勝つには勝ったが、

フルセットに持ち込まれたこと。

 

さらにさらに老人集団イタリアに

完膚なきまでにやられたこと。

 

これでは、結果は出せない。

 

名前だけで言えば、

難しい相手は、

中国とイタリアだけ。

 

その後の成績を見ても、

アゼルバイジャン

日本に勝った勢いを活かしきれていないし、

 

普通にやれば、

クロアチアの位置に日本は

いたはずなのだ。

 

下手すると、昔ほど日本を

得意としていない中国にだって、

勝てたていたかも。

 

アゼルバイジャンの敗戦を踏まえ、

下位チームを一蹴し、

中国戦を迎えるのだが、

 

今大会、よくも悪くも、

高田ありさだったかもしれない。

 

高田が、あとで見せる

思い切ったスパイクをこの中国戦で、

見せていれば、

押し切れた気さえする。

 

事実、フルセットまで引きづり込んでいるのだ。

 

高田ありさのロングサーブは威力を持って、

中国のサーブレシーブを崩していたのは事実だ。

 

ところが、回ってくるチャンスボールに、

中国の高いブロックを恐がり、

ほとんどが軟攻。

 

そもそも手足の長い、中国選手だ、

どんなにコースを狙っても、

あげられるかは別として、手は届いてしまう。

 

はっきり言って、あまり意味がない。

 

あとは、コースを狙いすぎて

アンテナに当ててしまうことが多かった。

 

石井優希サービスエースでリードしても、

消極的なスパイクを続けた結果、

拾われ、あげられ、きめられた。

 

それでも、真鍋監督は

高田を使い続けた。

 

それはあたかも、

かつての柳本監督が、

 

まったく機能していない、

わかりし頃の木村沙織

使い続けたシーンを見ているようだった。

 

時には、絶好調の栗原を下げても、

木村をコートに残し続けた。

 

今回、キャプテンでありながら、

木村を下げさせた。

 

しかし、そのコートには、

高田がいた。

 

あとがないイタリア戦でのことだ。

 

その意味は、ドミニカ共和国戦になって

やっとこちらに伝わってくるのだが、

 

イタリア戦時点では、理解に苦しんだ。

 

ともあれ、高田ありさは27歳と

高齢ながら魅力ある選手だ。

 

今の全日本女子は、

火の鳥NIPPONなどと、かっこわるい言い方は絶対にしない)

木村、長岡のツートップに、

迫田しおり、新鍋理沙江畑幸子

二次攻撃の布陣をしければ理想だ。

 

しかし、これでは拾えないのであろう。

 

そこに、リベロ、セッターをのぞけば、

高田は、

 

拾うという点では、

誰よりも光を放っていた。

 

Hybrid6という考え方は、

決して悪くない。

 

不得手なミドルブロック制を

あきらめた真鍋監督の判断は、

面白いと思う。

 

ただ、それには、

よほどの器用さが必要だ。

 

最低限、木村ばりとは言わないまでも、

迫田ばりのスパイクと、

新鍋ばりのクレバーさと、

リベロにも匹敵する拾う能力が

どうしたって、必要だ。

 

その中で、高田は、拾うという側から

アプローチしていくと、

今後、Hybrid6を象徴するような

存在になりそうな気がする。

 

ともあれ、

ワールドカップで負けようと、

グラチャンで負けようと、

世界バレーで負けようと、

オリンピックで勝てばいい。

(あ、ワールドカップはオリンピックの出場権がかかっていることが多いので、出場権を得てから負けてね、負けるなら)

 

2014年時点で、

中国もロシアも怖くはない。

照準は、ブラジルである。

他には復活して来たアメリカ。

 

おそらく、20戦して1回勝てるかどうか、

という相手であり続けている。

 

その1回が、オリンピックであればいいのだ。

 

そのために、身長差、パワーの差を

補填するにはどうすればいいのか、

血が出るほど、知恵を絞ってほしい。

 

少なくとも、金メダル獲得国として、

2020東京での責任を見据え、

全力を注いでいってほしい。